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誤飲レポート その2

2018-01-23

1月23日(火)

こんにちは。
 
インフルエンザは
徐々に流行しています。
地域や集団によって
AとBが混在しています。

集団での流行具合や
濃厚接触(家族内・密接な小集団など)に
よっては検査などせずに

診察所見や症状で
インフルエンザと
判断することも多いです。
 
今回は今月の
小児科学会雑誌に
掲載された
誤飲事故のレポートを。
 
8カ月の乳児が
親が目を離した数分の間に
ハイハイして洗面所にあった

洗濯用パック型液体洗剤

誤飲して喉や気管の
入り口まで腫れて
呼吸困難になり
挿管管理となった重症例です。
 
洗濯用パック型液体洗剤
というのはご存じでしょうが
(イケメン俳優さんのCM)、

1回分または2回分を
ポンと洗濯槽に入れるだけで
計量不要っというもの。

2014年頃から日本では
発売されCM効果も
あってか使用者が
増えています。

欧米でもこの型の
洗剤の乳児の誤飲事故報告が
激増していて、

従来の洗剤誤飲に比べて
症状が重篤なために
問題になっています。
 
パック型液体洗剤では
他のタイプにくらべて
重篤な症状を引き起こしやすい
(フィルム内に高濃度で封入されている)
こと、

粘膜や皮膚に付着した際にも
障害を引き起こし
炎症や浮腫をおこすこと

(目や皮膚や喉など)が
特徴です。

中毒量の誤飲では
成分(プロピレングリコールと
アルコールエトキシレート)に
より嘔吐などの
消化器症状・意識障害・けいれん
などの神経症状をきたし
米国では死亡例も
あるようです。
 
未就学児がいる家庭では
使用を控えるよう
注意が喚起されています。

Dr久保田
 
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