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インフルエンザの検査と登園許可証のありかた

2017-04-04
4月4日(金)

こんにちは。
こどもたちは
つかの間の春休み
天気もよさそうで
いいですね。

インフルエンザは
全体に下火にはなってきて
AもBも減ってきました。
検査しても空振り
が多くなっています。

前回は検査の確率のことを
すこし書いたのですが、
そもそもインフルエンザの検査って
どう活用するものなのかと
登園許可証のありかたを
考えてみたいと思います。

インフルエンザは
登校できるまで
発症から5日以上、
かつ乳幼児は72時間、
学童以降は48時間平熱を確認
したらOKと言われていますよね。
これはあくまで保健上の
ひとつの建前です。

この日数の縛りは
じつは実際の感染拡大阻止には
役立っていません。
 
なぜなら最もウイルスを
排出しているであろう
発症前日から
1~2日目ですから、
その間に集団や
コミュニティの中で周囲に
感染拡大していることが
ほとんどです。
 
平熱を48時間
または72時間確認して
園や学校へ行くことで
集団の(とくに小集団
であるクラスの)蔓延を
阻止はできません。
 
インフルエンザや
RSウイルスなど飛沫感染で
非常に感染力のつよい感染症は
クラスで1人でてしまうと
その集団のほとんどが
感染してしまうまで
流行はつづきます。

規定の日数は感染力のある期間を
示しているだけで小集団の中での
流行の阻止には関係しないと
考えていいでしょう。

結局、インフルエンザの検査は
市や地域や集団の中での流行の
状況を大きくつかむのが
目的であると思います。
 
家の中にインフルエンザで
発熱している人がいて、
同居している家族が
発熱した際にまで検査を
しなければならないかは
大きな疑問です。
 
診察を受けて、
インフルエンザ以外の
発熱の可能性がないか、
インフルエンザで
矛盾しない診察所見かで
判断していいのです。

Dr 久保田
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