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RSウイルスとマイコプラズマ

2017-08-22
8月22日(火)
 
こんにちは。

やっと週末に晴れたと
思ったら今日は雨。
秋ですね。
 
手足口病も
少しピークが過ぎたかな?

というところですが
学校が始まり
これからどうなるでしょうか。
 
RSウイルスは
比較的だらだらと
散発しています。
 
そんな中で
マイコプラズマ肺炎も
散見されます。
 
先週の夜間急病センターでは
1週間熱が続いている
(レントゲンで典型的な)立派な
マイコプラズマ肺炎の
学童もいましたし、

ちょっと経過が変かなという
子で散見されます。
 
特定の地域ではなく
この間にいろいろ人の
集まるところへ
出かけた際に
もらっているんでしょうね。

マイコプラズマの診断は
レントゲン上で
典型的な肺炎像が
ある場合以外は
なかなか難しいのが実情です。
 
最近は迅速検査で
のどを綿棒で擦って20分で
判定できる検査が
よく利用されていて、

「マイコプラズマといわれました」
というご家族がいるのですが、

この迅速検査はなかなか
解釈がやっかいです。
 
何社からか種類の違う
キッドが販売されており
感度はよくなっていると
製造元は発表しているのですが…。

実際には溶連菌の
のどの検査や
RSウイルスの鼻汁の検査ほど
感度がよくありません。

「陽性といわれても
後日の経過で実は違った」
(30-40%くらいあるものも)
 
「陰性だった(だけど後日の経過からマイコだった)」
(これも数10%ある)

など検査結果を鵜呑みにはできません。
 
保険診療内で最も確実なのは
LAMP法というやりかたで、
のどを擦った綿棒を外注先の
検査センターで検査を実施してもらいます。
 
結果が返ってくるまで
3日間くらいかかります。
 
先日もある親が咳で内科で検査して
マイコ感染(レントゲンは問題なし)
といわれ、
 
咳と熱のお子さん
を連れてきたのですが、
 
こどもさんを診察すると
典型的なRSウイルス肺炎でした。
 
こどもさんの発熱と咳の後から
親の症状がでている訳ですから
この診断は…
たぶん親もRS感染だったのでしょう。
 
一番最後に診た医師が
それ以前のことを
あれこれ批判するのは
よくないことですが、

私が強調したかったことは
マイコの迅速検査の結果の
不正確さということでした。

あくまで参考程度に
思ってくださいね。

 
Dr久保田
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