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生まれた月でアレルギー性疾患の傾向あるのか

2017-06-20
6月20日(火)

すこし花粉症の話も
飽きてきたので…
まったく別のお話
 

昔むかしからアレルギー
をやってる
Drの中で直感的にですが
アレルギー性疾患を
発症する子の
出生月(何月生まれか)
の傾向があるのでは…

という都市伝説
(?(笑))
がありました。

まじめに統計をとって
喘息やアトピーになる子の
月を調べているデータが
たくさんありました。

それで秋・冬に生まれた
赤ちゃんに1歳半までの
間にアトピー性皮膚炎の
発症が多いという傾向が
わずかですが認めら
れていました。
(喘息も似たような
傾向でしたが、これは
今となっては
RSウイルスの流行期が
冬だったことで
ゼーゼーしている子が
多かったのだと
予想されます)。


その後も時折
このような疫学調査の
データーはありましたが、
やはり春先に生まれた子
よりも秋以降に生まれた
赤ちゃんに1歳過ぎまでの
アトピー性皮膚炎の
発症がわずかですが
多い傾向を示していました。

つい最近読んだ
海外の論文
(デンマークの大規模な疫学調査)
でもまったく同じ傾向を
有意差をもって
証明されていました。

これは何を
意味するのでしょう?

数年前に発表された
成育医療センターの報告で、
生まれた赤ちゃんに
湿疹がなくても
しっかり保湿剤を毎日塗る群と
湿疹が気になったら塗る群と
で比較をすると、
湿疹がなくとも
しっかり保湿剤を
毎日塗った群のほうが1歳から
1歳半の時点で
アトピー性皮膚炎の
頻度が低かったという
インパクトのある報告が
でました。

つまり生まれて最初
のシーズンが冬、
つまり乾燥する季節に
あたる場合は要注意で
しっかり保湿することが
必要であろうという
メッセージでしょう。

しかし
話はこれにとどまりません。
つづきは・・・来週で

Dr久保田
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